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よしっ、加速だ!
チネリネオモルフェの下ハンを深く握りこみ、僕は腰を軽く浮かした。
緑が流れ、周囲の音はかき消えた。
激しく鳴いていたセミの声ももう聞こえない。
ラスト50メートル。心臓も脚も限界に近かった。
しかし、限界を超えてはいなかった。
ならば・・・ここで出し切れッ。
右シフトレバーを軽く撫でると、リアカセットがファイナル25Tから23Tに変速した衝撃が感じられた。
グッと車体が前に出る感覚。緑の流れが速くなる。
最後の準備は整った。
ファイナルローでは禁じられた操作。フロントギアのシフトアップが可能になったということだ。
左シフトレバーに指先をかける。
目標のクリアはもう間違いなかった。
あとは1秒でも2秒でも、どれだけタイムを削り取れるかだ。
そして一気に景色は変化した。
右手に大阪平野と、その先に真っ青な海。
緑のカーテンが途切れ、コースは薄明の光に包まれた。
指先に力をこめた。
行くぜッ
SDSS!!!


0000_20120917063029.jpg
そしてこの手です。油まみれでピント操作もままならない。


0001_20120917063028.jpg
景色も涙ににじみます。いや、単なるピンボケですが。




2012年9月16日 日曜日

朝7時半すぎ。十三峠にて。
全長約4kmのコースの3/4を過ぎた地点が水呑み地蔵ヘアピンです。
ゴールまでは残り900mほど。
それまで10%を頻繁に超えていた傾斜は、ここから先でほんの少しだけ緩みます。
この日の水呑み地蔵ヘアピンの通過タイムが15分20秒くらい。心拍数は178bpm。過去最速であり、最高心拍でした。
ここから先、距離は1/4近く残っていますが、残り時間的には1/4もかかりません。
ということはトプローの中間目標である十三峠20分切りがほぼ確実だったということです。
この日、トプローの体調は絶好調でした。
走り始めてすぐに心拍数は160bpmを突破し、1kmも走った頃には165bpmに達していました。
中間地点のヘアピンを10分40秒、168bpmでクリアした時には記録更新が見えたと思いました。

そして、あの魔の時がやってきたのです。
行くぜSDSS!!!の直後、
ガチャッという鈍い音とともにクランクが固まり、見事なチェーン落ちが発生していました。

ぬはッ!?
ここまで来てそれはないッ!
あり得ない!

シフトレバーをガチャガチャして脚を回そうとしましたが、無情かな、どうにもなりませんでした。
無念の脚つきを喫し、ガックリしてサイコンを見ると19分48秒。
ゴールまでは緩斜面があと30メートル。
運動靴を履いていれば、そのまま2本の足で走り抜けても20分切り達成でした。
いや、そんなことしませんが。意味ありませんし。

たぶん気合が入りすぎたんだと思うのです。
シフトチェンジの鉄則である「クランクから力を抜く」行為がおろそかになっていたのでしょう。
順調に行けば19分55秒は切れたくらいでのゴールだったと思われます。

ふぅ・・・残念すぎる。

ですが、ここからです。
ここからなのです。
既に20分切りは織り込み済みです。
次は19分30秒、そして19分切りが待っているのです。

甦れトプローよ、フェニックスのように。
まだ鳳翼天翔は見えていないぜ。



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